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良い睡眠がとれていますか? ~睡眠時無呼吸症候群(SAS)について~

2023-06-26
こんにちは、チーム看護 おあしすです。
デスクワークや会議中などに眠気が強くなって「ハッと気付いたら数分経っていた」という経験はありませんか?「疲れのせい」かもしれませんが、もしかしたら日中に「瞬間的に睡眠状態に陥る」症状の病気が潜んでいる可能性もあります。送迎中に「瞬間的に睡眠状態に陥る」ことがあったら、重大事故につながりかねません。

夜十分に睡眠をとっているはずなのに、昼間の眠気が強く、目覚めていられない。その状態を【過眠】といいます。
過眠を引き起こす病気に【睡眠時無呼吸症候群】があります。

睡眠時無呼吸症候群とは
睡眠時無呼吸症候群は眠り出すと呼吸が停止してしまう病気です。
10秒以上の呼吸が停止する状態を無呼吸といいます。酸素飽和度が3%低下する状態です。その無呼吸が睡眠中、1時間あたり5回以上発生すると睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断されます。
[原因としては]
睡眠時無呼吸症候群は大きく2つに分類されます。
1つ目は、空気の通り道である上気道が物理的に狭くなり、呼吸が止まってしまう閉塞性睡眠時無呼吸タイプ(OSA)です。
上気道に空気が通る十分なスペースがなくなり呼吸が止まってしまいます。
睡眠時無呼吸症候群のほとんど、9割程度がこのOSAに該当すると言われています。
上気道のスペースが狭くなる要因としては、首・喉まわりの脂肪沈着や扁桃肥大のほか、舌根(舌の付け根)、口蓋垂(のどちんこ)、軟口蓋(口腔上壁後方の軟らかい部分)などによる喉・上気道の狭窄が挙げられます。
2つ目は、呼吸中枢の異常による中枢性睡眠時無呼吸タイプ(CSA)です。
脳から呼吸指令が出ないなどによる呼吸中枢の異常です。睡眠時無呼吸症候群の中でもこのタイプは数%程度です。
肺や胸郭、呼吸筋、末梢神経には異常がないのに、呼吸指令が出ないことにより無呼吸が生じます。

睡眠時無呼吸症候群が引き起こす病気などについて
1時間あたり10秒以上の呼吸停止が20回以上出現するような中等症・重症の睡眠時無呼吸症候群を放置すると、色々な疾患を引き起こします。
睡眠時に無呼吸になると血液中の酸素濃度が低下するため、目が覚めて再び呼吸し始めますが、眠り出すとまた止まってしまいます。
これを一晩中繰り返すため、深い睡眠がまったくとれなくなり、日中に強い眠気が出現します。酸素濃度が下がるため、これを補うために心臓の働きが強まり、高血圧となります。酸素濃度の低下により動脈硬化も進み、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなります。さらに睡眠不足によるストレスにより、血糖値やコレステロール値が高くなり、さまざまな生活習慣病やメタボリック・シンドロームが引き起こされます。
また、昼間の眠気が強く、目覚めていられない場合、学業・仕事の妨げになるだけでなく、転倒・転落したり、交通事故の当事者となったりと、事故の危険性が高まります。一般のドライバーに比べ睡眠時無呼吸症候群の患者が交通事故を起こす確率は、2.5倍多いと言われています。
そのため10年後には3~4割の方が死亡してしまうと言われており、死亡率が非常に高くなるため、すぐに治療が必要です。
隠れ睡眠時無呼吸症候群ではありませんか?
日本国内における睡眠時無呼吸症候群の潜在患者数は300万~900万人(有病率:男性約9%、女性約3%)と言われています。
睡眠時無呼吸症候群の症状がいくつ当てはまるかチェックしてみましょう。
いびきがひどい
起床時に頭痛がする
睡眠中に呼吸が止まる
起床時に口の中が乾く
夜中に苦しくて目が覚める
起床時に疲れを感じる
夜中に何度もトイレに起きる
寝汗をよくかく
昼間に強い眠気や怠さに襲われる
集中力や記憶力が低下している
憂うつな気分がつづいている
居眠りで交通事故を起こしかけた
複数個当てはまった方は隠れ睡眠時無呼吸症候群かもしれません。
先ほどお話ししたように、睡眠時無呼吸症候群を放置すると仕事の妨げになるだけでなく、事故の危険性が高まります。
ひどいイビキ、睡眠中の呼吸停止がある場合には速やかに専門の医療機関で検査・治療を受け、良い睡眠をとりましょう。
株式会社 芳野ケアサポート
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